東京ディズニーランドは「細部」で人を呼ぶ

東京ディズニーランドは日本最大の「地方創生」の成功例と言えます。その仕掛人であった堀貞一郎さんは一昨年85歳で亡くなってしまいましたが、地方に人を集めるヒントとなる重要な言葉を数多く残しました。
人を集めたいと思う時、重要なポイントの一つが「日常性から脱却できるもの」という点です。年々日常生活が複雑になり、ストレスが増し、日々の煩わしさを遮断したいという人は少なくないかもしれません。そんな時に最高の助けになるのが遊園地だと言います。
堀さんによると、レジャー施設による「日常性からの脱却の方法」は主に2種類あるとのこと。ひとつはアミューズメント・パーク方式です。
4つほど例を挙げると、1つはジェットコースターなどのスリルライドです。2つ目はギャンブル。3つ目がお酒。4つ目がエンターテイメント。国際的に遊園地と呼ばれているものはこの4つを組み合わせていることが多いです。一方、ディズニーランドはこのアミューズメント・パーク方式を取っていません。ディズニーが考え出したのはテーマパーク方式です。
これは、テーマのある環境を構成して、周りの景色を完全にシャットダウンすることで究極的に日常から脱却させる方法です。これが、世界中の人がディズニーランドに集まり幸福感を感じさせる最大の理由だと堀さんは言っていたそうです。
ディズニーランドに行った際、パーク内を散策しながら外の建物が見える場所があるか探してみると面白いことに気づくそうです。京葉線も、ディズニーリゾートラインも、葛西臨海公園の観覧車もイクスピアリも周辺のホテルも、意外なことにほぼ見えないそうです。土を高く盛り、さらに植栽をして外が見えないようになっているのです。周りの景色を完全にシャットダウンすることにこだわり、高いところでは土が15メートル以上も盛られているのだとか。
また、アトラクション内の誘導灯・非常用照明器具もきちんと設置されているのに真剣に探してみないとどこにあるか分からないなど、視点の工夫が施されているそうです。他にも蚊に刺されにくい仕組みがされているそうです。
また東京ディズニーランドには知識を豊かにするものがたくさんそろっています。たとえばホーンテッドマンションの墓場にある墓標には、ポルターガイストをもじって「Paul Tergyst」や「ターミネーター」のセリフをもじって「IL. BebacK」といった名前が刻まれています。
こうした細かな仕掛けは、一緒に同じアトラクションに乗っても友達は気づいたのに自分は気づかなかったということが起こり、もう一度行って確かめたいと思わせます。
こうした条件をうまく組み合わせることで、人々の好奇心を刺激し、人はその場所に魅力を感じ集まってくるのです。
他にも細部にわたって東京ディズニーランドには細かい仕掛けが隠されています。あなたも今度行くときは確かめてみてはいかがですか?